子宮がんは子宮に発生する悪性腫瘍です。子宮がんには2つの種類があります。子宮の入り口の部分、子宮頚部にできる子宮頚がんと、子宮の奥の部分である子宮体部にできる子宮体がんです。この2つのがんは、原因も性格も全く異なったものです。
子宮頚がん(しきゅうけいがん)
子宮頸部の入り口である外子宮口のあたりに多く発生するのが、子宮頸がんです。原因はヒトパピローマウイルスによる感染であることがかなり明確になってきています。この感染に何らかの他の要因が加わり、発がんすると考えられています。感染は性行為によって発生し、それ以外の感染は極めて稀とされます。
がん細胞の増殖はゆっくりで、正常な細胞が浸潤がんになるのに5〜10年以上かかるといわれています。がんが発見される前の段階として、子宮頸部の組織にがんに進行する可能性がある細胞が増えていきます。定期的に健診を受ければ、がんになる前の段階で見つけることが可能です。
子宮頸がんの健診
住所のある市町村の助成(2年毎)を受けられる場合があります。
事前に問い合わせの上、当院でご予約をお願いいたします。個人的に受けることも可能です。
子宮体がん(しきゅうたいがん)
子宮体がんは、「子宮内膜がん」ともいわれるように、胎児を育てる子宮にある子宮内膜から発生するがんです。内膜は生理のときにはがれてしまうので、閉経前に子宮体がんが発生することはまれだといわれています。子宮体がんは、性交渉とは無関係で、女性ホルモン(エストロゲン)と関係が深いがんで症状が進行していない早期の段階で不正出血を起こすことが多く、少量でも出血があれば、すぐに受診することで早期発見が可能です。